朝6時。スマホのアラームを止めて、もう一度寝た。
二度寝というのは不思議なもので、1時間で3時間分くらい寝た気がする。
起きたら7時半。世界はすでに動いているが、私だけ止まっている。
外では通勤の人々が駅へ急ぎ、近所の子どもがランドセルを背負って駆けていく。
それを窓越しに見ながら、コーヒーを淹れた。
最近は1杯あたり12円のインスタントだ。
味は薄いが、無職の朝にはちょうどいい。
冷蔵庫を開ける。
豆腐、キャベツ、卵、鶏肉、小麦粉
素晴らしい。
これだけあれば「食べられる」という安心感がある。
午前中は簿記の勉強。
工業簿記は難しい。
しかしながら時間をかければ分かるようになっていくだろう。
午後は散歩に出た。
風が少し冷たくて、秋の匂いがした。
近くの公園では、誰もいないベンチに銀杏の葉が落ちている。
ベンチというのは、誰かが座るためにあるのに、
座る人がいないときのほうが、やけに存在感がある。
たぶん人間も同じで、役割がない時間のほうが、
自分という存在を考えるのかもしれない。
スマホで時間を見る。15時12分。
「そろそろ帰って、また勉強でもするか」と思ったが、
足が動かない。
ベンチに腰かけて、しばらく空を見た。
雲がゆっくり流れていく。
焦っても、時間は流れていく。
焦らなくても、やっぱり流れていく。
だったら、焦らないほうが得かもしれない。
そんな屁理屈をこねながら、結局30分もぼーっとしていた。
夕方、帰ってシャワーを浴びた。
鏡の前で髪を拭きながら、「今日もよくやったな」と思う。
勉強もしたし、散歩もした。
夜は、卵焼きと味噌汁。
テレビをつけると、ニュースが景気の話をしていた。
「実質賃金がマイナスに……」という声を聞いて、無職には関係ない話だなと思う。
23時。
明日の予定をノートに書く。
「午前:簿記」「午後:ブログ更新」「夜:筋トレ」。
予定だけは立派だ。
でもそれを書きながら、
「まあ、できなくてもいいか」とすぐ思う自分がいる。
結局、完璧じゃないところが人間らしいのかもしれない。
カーテンの隙間から月が見えた。
静かな夜だ。
無職でも、貧乏でも、こうして一日が終わっていく。
それで十分だ。
明日もまた、インスタントコーヒーの香りから始めよう。
以上日記でした。
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朝 食パン 目玉焼き コーヒー
昼 水道水
夜 ご飯 卵焼き 味噌汁 浅漬け
食費 251円
コメント
詩人発見!
コメントありがとうございます。
ポエマーになりました。